• 公開日:2020/02/08(最終更新日:2022/04/08)

労働組合運営の退職代行とは?他の退職代行と何が違うの?

退職代行を使うなら労働組合運営が安心

退職代行を調べていると一般の退職代行サービスと、そうでないものの違いが気になってくるかと思います。

退職代行サービスには、3つ種類があります。一般企業が行うもの、弁護士が行うもの、労働組合が行うもの。

退職代行サービスと有名になっているもののほとんどは一般企業が運営しています。弁護士監修であったとしても、実行する人に弁護士資格がないのであれば、弁護士が退職代行を行っている。とはなりません。弁護士が行う退職代行は、その名の通り、弁護士が直接会社と交渉します。

では、労働組合運営の退職とはいったい何でしょう?

労働組合という言葉を聞いたことがあっても、実際の活動だったり、何のために利用するものかという点を詳しく理解して働いている人は、おそらく少ないでしょう。

労働組合が行う退職代行とはどういったものでしょうか?

労働組合運営の退職代行が一般の退職代行サービスと違う点

労働組合運営の退職代行は、会社との交渉が可能

これが一番大きなポイントです。労働組合運営の退職代行なら、会社と交渉することができます。

通常の退職代行で企業と交渉することは非弁行為となり、違法となってしまいます。こうした違法行為にならないためにも、退職代行業者は依頼者の要望を会社に伝えることはしますが、その要望を却下されたり、話し合いで決めるように言われた場合、依頼者にその通り伝えることしかできません。その時点で退職代行が会社と交渉してしまえば違法となるためです。

退職代行業者の中でも、労働組合が運営する退職代行であれば、会社と交渉することができます。

労働組合が非弁行為とならないのはなんで?

労働者は個人で会社に対して交渉することが難しいです。そのため、労働者には団結することで会社との交渉を行える団体を作る権利があります。その権利で団結した組織が労働組合です。

労働組合運営の退職代行では、代理で交渉を行うのではなく労働組合に参加しているあなたの主張を団体交渉権を使って、会社側と交渉します。労働者を守るために行っていることなので、非弁行為とはなりません。

会社は団体交渉を拒むことができない

会社が団体交渉権を拒んだ場合には不当労働行為となってしまいます。交渉を取り合わないとはできないため、確実に交渉できます。

(2)  正当な理由のない団体交渉の拒否の禁止 (第2号)
使用者が、雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを、正当な理由なく拒むこと。

 使用者が形式的に団体交渉に応じても、実質的に誠実な交渉を行わないこと (「不誠実団交」)も、これに含まれます。

引用:不当労働行為とは

確実に交渉できるということは、退職はもちろん、有給の使用も認められます。未払いの残業代があるのであれば、その点に関しても交渉可能です。

会社を訴えることはできない

会社を辞める際に訴える必要はありませんが、どうしてもそうしたい場合は弁護士に相談しましょう。

会社を訴えたい場合、裁判をする必要があります。労働組合は会社と裁判をする際の代理人となることはできません。

そもそも労働組合ってなんだっけ?

労働組合とは、会社と交渉するために、労働者同士で結束する団体です。労働組合にも種類があります。

企業別労働組合って?

企業別労働組合と呼ばれるものは、その一つの企業を単位として組織する労働組合です。実は日本の労働組合のほとんどがこの形式。

大企業ではこの企業別労働組合があることがほとんどです。逆に中小企業にはない場合の方がおおいです。

合同労働組合って?

合同労働組合は、企業別労働組合がない会社で働く人でも加入可能な、様々な形式(例えば、産業別、業種別、地域別等)の労働組合。合同労働組合のことをユニオンと呼んだりもしますが、基本的には同じものと考えて問題ありません。

簡単に言うと、合同という言葉通り色んなのが合わさってできてるということですね。会社に労働組合がない人のために作られた労働組合です。もちろん大企業の労働組合に参加している人でも加入することができます。

退職代行を運営しているのは、この合同労働組合です。

労働組合と言えばストライキやデモのイメージを持つかもしれませんが、退職代行を利用する際にそういった活動に参加する必要はありません。

労働組合の退職代行は、あなたが働く会社に労働組合がなかったとしても利用可能です。労働組合運営の退職代行サービスでは、利用申し込みと同時に組合員となり、退職が完了したときに合同労働組合から退会します。

労働組合運営の退職代行の仕組み

労働組合運営の退職代行を利用するにあたって、一般の退職代行と違う点はありません。

実際の労働組合運営の退職代行を例に説明します。

退職代行「SARABA」利用の場合

申し込みから退職までの流れはこうなっています。

  1. 無料相談→退職代行を利用する前に、現状や不安などについてLINEで相談を行います。
  2. 申し込み→疑問が解消できたら申し込みをします。
  3. 料金振り込み→利用料金を支払います。(銀行振り込みorクレジット決済)
  4. モニタリングシートに回答→送付された質問事項に回答します。
  5. 業者が連絡を実施→代行業者が退職の意向を伝えます。
  6. 退職完了後の手続き→退職連絡が完了したらその後の手続きに関しての連絡が来ます。指示に従いましょう。

2番の申し込みの際に、利用者は労働組合に加入します。手続きは代行業者側が行います。労働組合に加入するための組合費も利用料金に含まれています。退職が完了したら、自動的に労働組合を退会することになります。

労働組合運営の退職代行でも、申し込みから退職完了までの間に変わった作業や面倒なことはありません。気になった点や、心配なことがあれば無料相談も可能です。

あなたの不安を直接聞いてみましょう。

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労働組合運営の退職代行とは?他の退職代行と何が違うの?おさらい

  • 労働組合運営なら、会社との交渉可能
  • 労働組合でも裁判の代理人はできない
  • 有給取得をスムーズに行える
  • 利用方法は一般の退職代行と変わらない

退職代行サービスも利用者のニーズに合わせて様々なものができています。種類が増えれば、どれを選ぶが悩むことも増えます。退職代行を利用する際は、あなたの現状と照らし合わせて適切なサービスを選ぶことが大事です。「退職代行を利用したのに、会社と直接話し合わなければならなくなった。」なんてことが起こらないように、リスクを避けて上手に選びましょう。