転職軸って何?転職活動を始める前から失敗しないためにする準備
転職活動には準備が必要です。転職活動の準備では良い求人を探すことや、書類を作成することよりも、先にやるべきことがあります。
転職軸を作ることです。
失敗しない転職をするためには、ぶれない転職軸が必要です。
転職軸を作ることによって希望の転職をして、これから理想の働き方を実現していく道しるべができます。
この道しるべが曖昧なまま転職活動を始めてしまうと、転職の難易度が跳ね上がります。
間違った転職。転職失敗を引き起こさないためにも転職軸を作ることから転職活動をスタートさせましょう。
目次
ぶれない転職軸の作り方
よく聞くけど転職軸って何?
なんで転職軸なんてものを作らなければいけないの?
転職軸をはっきり決めていないと、転職活動中に迷いが出ます。
転職活動を始める前はこの焦りや不安についてあまり具体的に考えることはないかもしれません。
実際に始めてみるとこの不安や焦りといった、精神的な面がいかに重要か感じることになります。
「とんとん拍子で転職活動が進んで、そのまま希望の会社に就職できた!」
こういう経験をする人は少ないです。基本的に転職活動は誰しも未経験です。
初めてで何も分からないことをいくらうまくやろうとしたって、大抵そうはいかないですよね。
転職活動は楽なものではありません。面接に一発合格しなければ、肉体的にも精神的にも消耗していくのは想像しやすいかと。
その消耗した状態で、求人を探すとどうなるでしょう。今までは目に留まりもしなかったような(あまりよくない)条件の求人が候補になってきます。
始めはより良い働き方、より自分のやりたいことを叶えるために始めた転職活動が、転職活動を終わらせるための求職活動になっては元も子もないです。
そうなってしまえば、当初の予定とは違った転職をしてしまう可能性が出てきます。
だから転職活動を行う前に転職軸が決まってないとまずいのです。
転職活動を期に・・・
転職軸を理解してしっかりとぶれない芯を持つと、
転職活動だけでなく今後のキャリアプランを考えていく上でも役に立つことになります。
キャリアプランとは文字通り、経歴の計画です。
将来の見通しを立て自分に何が必要で何が足りないのか、または自分が何をしていきたいのか、どう生きていくのかの計画を立てます。
この計画は20代のうちは明確なものではないかもしれません。でもそれでいいのです。
20代の内の社会経験なんてミジンコみたいなものです。そのちっちゃな経験の中から社会の仕組みを見通して未来の計画を立てていくことなんて難しいに決まっています。
難しい事をしているようですが、実は大変なのは最初だけです。なんとなくでもいいから目標さえ決まってしまえば、その方向に向かって進むことができます。
ぼんやりと何も考えずに生きている人、目標をなんとなくでも持っている人。
将来良い人生を歩んでいるのはどちらの人間でしょうか?
転職軸を決めることが豊かな人生を歩むための第一歩でもあるのです。
転職軸を明確にするためには将来を考える
現状の不満、例えば
- 給料が低い
- 残業が多い
- もっとできることを増やしたい
これらを解決するために転職を考えたと思います。
今の職場で働き続けた未来を想像して、その未来に納得ができないから転職を考えたということです。
転職で納得のいく将来にたどり着くために、
あなたはこれからはどう働きたいのか、将来のことを考えましょう。
5年先の未来を想像してください。10年先まで考えられるともっといいです。
将来の目標を定めると、転職軸がブレなくなります。
できるだけ明確に考えてみましょう。
漠然とした目標でも構いませんが、できるのであれば具体的に考えるとより良いです。
考えたことは紙に書き出してみましょう。
書くという行為でより明確に考えることができます。
頭の中の整理にも繋がります。あなたの考えたことが衝動的な感情であれば、
後から見直したときに修正が効きます。
10年先を考えるのが難しい場合…
いきなり「10年先のことを考えろ」と言われても難しいかもしれません。
その時は「10年先こんな働き方をしている」ということではなく、
「10年先にはこんな風に生きていたい」ということから考えてみましょう。
一見仕事に関係のないことのように思えますが、
ここから派生して考えれば「10年後どう働いていたいか」ということに必ず結びつきます。
「結婚していたい」なら、
→結婚しても働くのか。結婚しても働き続けるならどういう仕事がいいのか。
「こどもがほしい」なら、
→育児休暇をとるのか、こどもの面倒をどうやってみるのか。
このように働き方に結びつけて考えることができます。
考えていて楽しい事から始めると良い習慣になりますよ!
考えるときは給料よりも働き方を重視すべき
将来の目標は給料で考えてもいいのですが、できればそうでない点(働き方や勤務時間)を重視した方がいいです。
若いうちから年収重視の転職は難しいです。経歴もスキルも足りない場合がほとんどで、求めているものと求められているものが釣り合っていません。
年収を追い求めて転職して、仮に年収が上がったとしてもそれに見合った仕事を企業に収めることができなければ、つらくなるのは自分です。
人に喜んでもらえることにお金がついていきます。
自分に合った働き方をしている人は生き生きと働いています。仕事が楽しい人は必然と効率も良くなります。いい仕事をすることができれば、感謝される機会が増えていきます。するとそこから発見を得られたり、給料がもらえたりするわけです。
短期的にお金目的で業務におぼれてあっぷあっぷするよりも、長期的な生き方を計画する方がいいのです。
キャリアの棚卸
キャリアの棚卸をするには、
今までどのような経験を積んできたのか。自分の仕事のスキルはどのようなものか。
これを洗い出してみましょう。
経験した業務や、その業務で何を成し遂げたを明確にしていると強みをアピールすることにもつながります。
先ずは職務の経歴を書き出してみましょう。
普段当たり前に行っている業務もあなたのできることの一つです。
基礎的なことでも結構です。書き出してみましょう。
勤続年数が短い場合は携わった仕事が少なかったり、任されたプロジェクトも少ないことがありますが、心配ありません。
その場合には、学生時代までさかのぼって考えてみましょう。
一通り書き起こしたら、書かれているスキルや経験を見てみましょう。
書かれていることはあなた自身の経験やスキルですが、一旦自分のことであるという考えを捨てて俯瞰で見てください。
書かれている経歴やスキルから、
この人はきっとこんなことが得意なんだ。経験があるからきっとこんな業務に向いているだろうな。
と読み取れることがあなたの強みです。
職務経歴書や面接にも活かせる
いざ自分の長所や特徴を探そうとすると意外と難しいことに気づきます。
キャリアの棚卸ついでに整理して考えることで俯瞰してみることができるため、簡単に導き出すことができます。
成功だけではなく、失敗も振り返ってみましょう
長所や特徴を見つけたら、次は経験を振り返ってみましょう。
”失敗も成功のうち”ですよ。
仕事をしていて失敗したことがあれば、
失敗から学んだこと、そしてそれをどう活かしたか。
ここまで分析できると転職軸はよりはっきりとしたものになります。
キャリアストーリーを話せるということは、職務経歴書の作成や面接の場面でもさらに役に立ってきます。
転職軸を作れば転職失敗を避けられる
転職の成功は内定を受けることではありません。
転職先の会社で働いて、「前よりもいいぞ!」とか、「これからも頑張りたいな」と思えてやっと成功です。
転職してすぐに「あー。この会社はやめとくべきだった」となったら転職は失敗です。
転職軸を決めておけば、この失敗を避けることにもつながります。
なぜ転職失敗という悲しい事件が起きるのか
転職失敗が起きる原因は、「ミスマッチ」です。企業も転職者も求めているものが合致しない。なんか思っていたのと違う。こういった不一致をミスマッチと言います。
何度も言っていることですが、転職活動はより良い働き方をしたいからする活動ですよね?ということは、転職活動をするときには必ず見る求人も、より良い条件を探しているはずです。
転職軸が決まっていないと、より良い条件を求めるがあまり、今まで満足していた点を見失ってしまうことがあります。
このよく見える条件の企業で働いたとしても、今まで満足していた点がなくなってしまえば、「なんか違う、なんか物足りない」と思ってまた転職を考えるようになります。
転職軸を参考にして求人をみるようにすれば、少なくともこういった”求職者によるミスマッチ”は避けられるはずです。
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将来の見通しと過去の経歴を繋いだ一本の線が転職軸
大変な作業のように思えるかもしれませんが、転職軸が出来上がると今後の活動はスムーズに行うことができます。
中途採用面接には職務経歴書を作る必要があります。
その際にはキャリアの棚卸で書き起こしたことを元に簡単に作成することができます。
面接の際も転職軸を元に筋の通った回答をすることで、採用率がぐっと高まります。
一度でも深堀して考えるだけで、活動の指針ができて楽になるわけです。